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風の大陸・完結 [小説]

※本日の日記はどす黒い部分があるので、嫌いな方は見ない方がよいかと思います。
「風の大陸」のファンだという方は特に。

 

足掛け10年読んでいた「風の大陸」がこのほど完結して、最終巻を先ほど読み終わりました。
ここまで来るのが本っっっっっっっっっ当に長くて、読み終わってまず思ったのが、
「もうこの本の続きを買わなくていい&読まなくていいんだ。」
でした。

ゲームはよっぽどのことがない限りエンディングを見てから評価する、漫画は少なくともお金を出して買ったものに対して評価する、というのと同列にある自分の中の定義に、続きものの小説・漫画を買い始めたら何があっても最終巻まで買う、というのがあります。
で、風の大陸に関してはそれが裏目に出た作品の代表格でした。

以前ブログ形式にする前の日記で書きましたが、この作品は少なくとも太陽帝国編に入るまではすごく面白いと思っていました。文庫にすると9巻くらいまでです。
でも、ここからが長かった。
太陽帝国編は実に文庫で15巻。その2/3はなくてもいいだろう、というエピソード。
「一定の人気を確立してしまうといくらでも話を長く出来る特権」がこれでもか、というほど発動していました。
作者はキャラが勝手に動いているからそれを追っていくだけ、と書いていましたが、ある程度作者でキャラの尻をたたかないといつまでたっても終わらないのでは、と常々思っていました。

その後、さすがに人気の低迷と長すぎる話に待ったがかかったのか、ローダビア編は文庫にして3冊(最終巻が厚いので4冊分くらい)で完結まで持っていっていて、これはかなりの駆け足展開でした。
太陽帝国編が5巻、ローダビア編も5巻くらいだったら、まだこの作品を好きでいられたかも、と思っています。

でもまあ、終わり方は悪くなかったです。
置き去りのままの伏線もありましたが、一応ある程度の伏線は回収していましたし、それなりに納得できる終わり方でした。
本当、これをせめて5年前に読めていたら……と思えて仕方ありません。

以下、ネタバレありの感想です。
この下は更にどす黒いので、この時点で我慢ならないと思った方は読まないことをお勧めします。


太陽帝国編で何が一番必要ないエピソードかっていうと、カリスフェン&レイトリンを交えたティーエ&ラクシとの四角関係でしょう。
アドリエ編が終わるときにティーエとラクシはある程度くっついていたわけですから、あえて引き離す必要もなかったのでは、と。こういうエピソードがあるにしても、回りくどいし、いかんせん長すぎました。
太陽帝国編に入って間もなく、カリスフェンはレイトリンと結婚して大神官になれば全て丸く収まるよなぁ、と思っていたところで、それを散々回りくどくやった結果、この形に落ち着いたので、余計無駄だなぁ、と思ってしまいました。
アドリエ編でイルアデルが死ぬところは、この展開にはやられたな、と思ったものでしたが。

他にも、キリ誘拐事件などなど、要らないエピソード満載。
十候制度の説明も毎回毎回かなりのページ数を割いて説明されていたので、まとめたら文庫1冊分くらいになってしまうのでは、と思うほどです。
こういった重複説明もゲンナリさせてくれた原因のひとつでした。

まぁ、太陽帝国での皇后暗殺とその葬式などは緩やかーーーーーーにエンディングへの伏線が張ってあったりしたので、これも無駄なエピソードだと私は思うのですが、作者にとったらすごい重要なポイントとして書いていたのかな、と思ったりもしました。

また、完結直前にティーエたちがまだ3人で旅をしていた頃の番外編が発売された、という出来事がありました。
これはおそらく、

・風の大陸がつまらなくなったのはキャラが増えすぎたからだ
 ↓
・3人で旅をしていた頃は面白かった
 ↓
・3人で旅をしていた頃の話を読めば、やっぱり風の大陸を読めば面白いと思えるのではないのか
 ↓
・3人で旅をしていた頃の話がもう1度読みたい

という流れで発売されたと勝手に思っているのですが、これもこれですごくつまらなかったです。
特に、ページ上部1/3くらいしか使わないで描かれる戦闘シーンは、単なる紙の無駄、と思っていたほどです。ページ数を稼ぐためにこれだけ空白あるんじゃないかな、と。
マンガでいえば、背景のない大ゴマばかり使ったページが何ページにも及んでいるような感じでしょうか。
この番外編を読んで、もう風の大陸はダメだ、という確信を得たような気がしました。

最終巻直前のあとがきでは「ファンの声があればまだ番外編を書く」という風にありましたが、最終巻では「今までの話をまとめたファンブックが出る」となっていたので、番外編を読みたいという声も相当少なかったのかな、と思ったりしました。

ちなみに、そのファンブックがいのまたむつみさんの画集だというくらいイラストが入っていないものだったら買いません。
続編が出たって言われても買いません。番外編も買いません。


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コメント 15

いつも読ませていただいてます。

風の大陸のお話が出ていたので、懐かしく思い、初めてコメントさせていただきます。
私の風の大陸は、太陽帝国編へ入る前に終わっていましたので、最後まで読まれたということがすばらしかったです。
実は、まだ、続いてるとは知らない状態で、書店で最終刊を見つけ、しみじみしながら手に取りました。そして、いまごろティーエとラクシがカップルになった?ことに、今更ながら驚きました。私が読み始めたころからすると、18年以上かかっていました。
ちなみに、私が読まなくなった理由は、面白くなくなったからだったので、やはり私以外の人にも面白くなかったのだと判明して、安心しました。

ところで、いつも感想を楽しみに読ませていただいているのですが、WORD夏号は読まれましたか? 感想楽しみにしています。
by いつも読ませていただいてます。 (2006-08-25 12:14) 

jidy

風の大陸についてだけなのでこちらに書きます。

やはり後半は盛り上がりに欠けますよね…
じっくり読んだのは序盤だけですが、後半に進めば進むほど「いいから話を進めてくれ」と思えるシーンが多かったです。
一つの作品を長い事続けていると無意識に「二次創作」っぽくなる作家が増えているような気がします。
(このエピソードをこの作品でやる必要ないだろう、と思える話が増えると二次創作的な印象を受けます)
特に小説なんて、よほど詰め込まないと中身が無くても際限なく描き続ける事が出来る媒体ですから、
キャラが勝手に動いても、作者自身が自制心で抑えないと趣味が合わない人には一切読めない作品になります。

風の大陸は典型的な「前半は読みやすく、後半になるほど作者の趣味に付き合わされる作品」となってしまいましたね。
同人であれば好きなだけどうぞ、なのですが最近は商業作品にも少なくない(元々は違う人もそんな風になってきている)辺り、面白さより作者自身の書きたいもの優先という傾向が強くなっているのではという気がします。
by jidy (2006-08-27 17:45) 

minerva

>いつも読ませていただいてます。さん
はじめまして。コメントありがとうございます。

私が読み始めたときは9巻が刊行された頃だったような気がします。学校の図書館にあったので借りて読みました。かれこれ10年くらい前のことです。
そのときが私の中での面白さのピークで、以降は本当に惰性で読んでいました。

感想を書いた後、ネットでいろいろ検索しましたが、やはり最後まで読んだ人も惰性で読んでいた人がほとんどのようでした。
やはり感じるところも私と似たような感じで「太陽帝国編長すぎ」というのに集約されるな、と感じました。

これからもよろしくお願いします。

>jidyさん
お久しぶりです。

>「前半は読みやすく、後半になるほど作者の趣味に付き合わされる作品」
というのは同感です。本当にもう、太陽帝国編は要らないエピソードが山盛りでしたね。
最終巻直前で「機会があれば他のキャラたちの後日談を」みたいなことが書いてありましたが、本編でも元からそっちに持っていけそうなエピソードが多かったな、と思います。

皮肉ですが、人気が出ればいくらでも話が引き伸ばせて、人気がなくなれば打ち切り、という出版業界の流れをそのまま表したような作品だったな、と思います。
by minerva (2006-09-05 21:39) 

M1号

(結構「マリア様がみてる」に対して毒を吐いてるコメントなので「マリみて」ファンの方は読まぬが吉)
こちらの方でははじめまして。長編小説の傾向についてだけなのでこちらでコメントいたします。
やはりシリーズ物の小説の場合、皆さんがご指摘のように「人気が出たら引き延ばされていく」という傾向に走りがちなのは否めませんね。最近「マリア様がみてる」シリーズにも以前ほど嵌れなくなったのもそうした傾向を感じ取ってしまったからですが。
まだ最初の3年生たちが卒業するまでは楽しめたのですが、祐巳たちが2年になってからは何か「いいから早く話を進めてくれ」と思うこともしばしばになりました。
原因は言うまでもなく、祐巳・由乃の妹(スール)選びにまつわるエピソードですが。さほど面識のない者同士が電撃的に姉妹になる、というパターンは2回使ったため今更新キャラを出せない、そしてその選択肢は絞られているのにダラダラと話を引き延ばされ時間のみが過ぎていく(現3年が卒業するまで時間がない)という現在の状況にうんざりしています。
この作品もなまじに人気が出すぎたため、ズルズルと引き延ばされているところに商業主義の部分が見えてきますが。そういう部分が見えてくると、飽きられて打ち切られるのが先か、それともさっさと妹が決まるのが先か、という事すら最近ではどうでもよくなりつつあります。
乱筆乱文失礼。
by M1号 (2006-09-22 22:57) 

minerva

「マリア様がみてる」は立ち読みで数ページ読んだとき、これは私には合わないな、と思って以来触れていない作品ですが、これも引き伸ばしの方向に入っていたのですね……

完結が見えていて、話が膨らんだから1~2巻延びる、というくらいなら問題ないのですが、長期連載だと1冊丸ごと話の進展がなかったりすることもあるので、それはさすがに辛くて、作品に対する好感度がガクッと下がったりします。
by minerva (2006-09-25 20:05) 

アトランティス大陸

 はじめまして。風の大陸をたまたま検索して最初にここのブログに行き当たりました。
 私が思っていたことをそのまま代弁してくれる人がいたのだ、いやおそらくこの物語を読んで心の中で何とな~く思っていた愛読者がいただろうと思う。
 カルナーも単行本全巻ありましたが、風の大陸の盛り下がり状態でとうとう読まずして読書好きの人にあげました。
 しかし今でも1巻から9巻まではもう一度読みたいな~と思う。特に2巻だったか死者の都の話(映画化されたやつ)とか。
by アトランティス大陸 (2010-05-04 10:30) 

minerva

初めまして。コメントありがとうございます。

このブログでずっと定期的にアクセスがあるのがこの記事で、当時は読んでいたけど今はどうなったんだろう、と思っている人が多いのだろうな、と思います。
風の大陸が完結した当時でも、感想をネットで探してもそこまで出てこなかったですし。

9巻までの話だったら、ティーエの魔法戦なども面白く読めていたものですし、イルアデルとマレシアーナの話も意外と好きで、ラクシのドレス姿とか結構よかったと思うエピソードが次々に出てくるのですけどね、それ以降はなんとも……
長編の名作はなかなかないものです。
by minerva (2010-05-08 18:31) 

K

はじめましてこんにちは
通りすがりの者です
たまたま宇宙皇子について検索してこちらのブログを見て
風の大陸の記事もあるとの事だったので読ませて貰いました

宇宙皇子劇場版でいのまたさんのファンになり
(弟が見に行って買って来たパンフレットの表紙に一目惚れ。アニメは未だに1度も見てないですがw)
天、地20冊買いましたが2、3冊しか読んでません…難しくて…
どういう話なのかとかラスト等気になっていたので良かったです

風の大陸も同じくいのまたさんがイラストだったので購入
買っていたのは高校の頃だけなので…10冊ちょい位?しかももう全部ブックオフに持って行ったかも
最初はすんごい面白かったけど途中から新刊出たら買うだけ買って読まずに放置だったのは
話自体が面白くなくなって来たからか私がそういう系に興味が無くなったからか
一体どっちだったんだろうかと、風の大陸の画集を見る度に思ってました
前者だったのかな?

いのまたさんは今でも大好きなので風の大陸の画集を待っているのですが…
作品自体がそんな終わり方では画集も難しいのかな
ちなみに宇宙皇子の画集も待っているのですが同じく無理かな…

by K (2010-07-14 09:13) 

minerva

初めまして。コメントありがとうございます。

宇宙皇子にしても風の大陸にしても、いのまたさんの絵に惹かれたというのは、私にも確かにありました。
ただ、いのまたさんの絵は良くても中身の方が……というのがこの作品以外にもいくつかあって、小説は絵で選んだらいけないな、というのを長年かけて理解したりしました。

いのまたさんの画集はドラクエのものを持っています。
でも、現在進行形の作品ではないですし、いのまたさんの小説の挿絵としての全作品を集めた画集、みたいなのでないと出ないような気がします。
そういうのが出たら、買うかもしれません。
by minerva (2010-07-22 23:45) 

kakura

初めまして、高校時代に図書館この本があって、その時はわくわくして読んでいたものです。(その頃イルアデルが死んだくらいまで読んだ気がします。)
昨年くらいに、ふと思い出して「風の大陸 結末」でぐぐったらこちらのブログにあたって懐かしく思い、さらに市立図書館の蔵書検索で見つけて、先ほど読み終わったところです。
見事なくらいminerva さんと同じ感想です。太陽帝国篇はとばしとばし読みました。
そういえば、大学時代に何回かドラゴンマガジンを買ったのですが、よくわからなかったので、風の大陸は飛ばしてました。

しかし考えてみたら、このブログを読まなければ一生結末を知らずに終わったかなとも思います。(ネット時代って便利ですね)
何年も前の記事に申し訳ありませんが、そんなこんなで自分なりの区切りとともに感謝の気持ちを書き込ませて戴きます。

ありがとうございました。
by kakura (2014-05-16 00:03) 

minerva

初めまして。コメントありがとうございます。

この記事を書いたのはもう8年くらい前ですが、未だ読まれてこうしてコメントがいただけるのはうれしい限りです。

何年か前に「新・風の大陸」が発売されているのは本屋さんで見かけましたが、キャラが一新されていて、あらすじを見ると、かつてティーエ達の活躍で危機の去った大陸に再び危機が!、みたいなものだったので、何かこれもうダメだな……と思って、今でも買わずにいます。
現時点で3巻まで出ているようですが、ここ2年半くらい続編が出ていないようなので、立ち消えで終わりそうな気がしないでもなく。

ドラゴンマガジンは何度か立ち読みでパラパラ見たことがありますが、「風の大陸」の後半は完全にお荷物扱いみたいな雰囲気で、表紙にタイトルもなければ掲載も巻末で、打ち切り直前のジャンプ作品みたいだったのは覚えています。
太陽帝国編をもっとまとめていたら、名作になれたかもしれないのに……
by minerva (2014-05-22 13:28) 

パイン

初めまして。いやーなつかしいです。風の大陸!
偶然、ウィキペディアで富士山を読んでいたら、竹取物語→宇宙皇子→日本のファンタジー→風の大陸ってたどり着きましたw
私も途中で読むのを止めた人間ですが(20年くらい前)、当時中学生・高校生だった私はファンタジー一色でしたね。
ロードス島戦記・アルスラーン戦記・ドラゴンランス戦記・アイスウィンドサーガ・ムーンシェイサーガ・アーク島年代記・グインサーガ等々
最近の美少女キャラとか謎の転校生みたいなライトなファンタジーでは無く剣と魔法といったコアなファンタジーはもう流行らないでしょうかね。
当時、勇者に憧れていた少年(いまはおじさん)でした。



by パイン (2014-07-31 12:08) 

minerva

初めまして。コメントありがとうございます。

当時のラノベ黎明期は確かに純粋ファンタジー多かったですね。
展開もシリアスなものが多くて、個人的には今の明るい学園ものとかよりもこちらの方が好きです。
でも、今は流行らないのだろうな、とも思います。
by minerva (2014-08-17 19:37) 

真実の愛を探すポクポン

はじめまして。
私は2?年ほど前、風の大陸が二本立てのアニメ映画化された時に観た者で、最終話を知りたいと思い検索した者です。
因みに最後の感想の意味について質問です。
「いのまたむつみ画集みたいに絵が全く入っていないなら買わない」とありますが、どういう意味ですか?

画集ならむしろ「絵がたくさん入るなら」という文章になると思うのですが。

画集はいらないのですか?
ではなく、画集でないと買わない、という意味ですか?





by 真実の愛を探すポクポン (2016-08-07 15:20) 

minerva

初めまして。コメントありがとうございます。

最後の感想の意味は、ご指摘いただいた後者の方が近いです。
実際のところ、結局ファンブックは出ずに全集が出ただけだったと思うのですが、当時「風の大陸 画集」が発売されていたら買っていたと思います。

「風の大陸 ファンブック」が発売されたとして、その内容がいのまたむつみさんの画集か?、というレベルでイラストが詰め込まれていたら、当時買ったかもしれない、という意味で書きました。
実際画集みたいなファンブックも当時ありましたし。
by minerva (2016-08-17 12:08) 

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