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凶悪・観てきました [映画]

たまたま見ていたテレビでこの映画のインタビューをしていて、実際の事件を元にしていることと、主演が山田孝之さんだというのがあって、ちょっと興味が出たので、実際観に行って来ました。

観に行ったのは平日の昼間で、たまたま旦那さんが休みを取れたので、じゃあこの際行こうよ、ということで観に行きました。

いつもなら割と近所の映画館に行くのですが、この「凶悪」は公開館数がさほど多くなく、近所の映画館では上映していなくて、少し離れた映画館に行きました。

観に行ったのが平日昼間というのもあると思いますが、観客数は私と旦那さんを入れても12人。
平日昼間なんてこんなもの?、いやいやそれにしても少な過ぎでは?、そんなに話題になってない?、などなど不安になりましたが、実際観てみるとすごくよくできた作品で、いろいろと考えさせられました。

では、ここからネタバレありの感想です。
この映画がR15だというのは知っていましたが、それにしても結構冒頭からハードでした。
映画冒頭では、ピエール瀧扮する後の死刑囚・須藤が逮捕される直前に起こした3件の殺人事件が流れます。
これが、

・とある男性をリンチの上、目隠しした状態で橋の欄干の上を裸足で歩かせて、足にたばこの火を押し付けて橋から転落させて殺害
・女性を強姦した上、覚せい剤を注射してショック死させ、一緒にいた男共々灯油をかけて放火
・一緒に逃げていた舎弟を銃で射殺

というもので、これが結構心に嫌なものが突き刺さる感じで、いきなり映画の選択間違ったかな……とすら思いました。

しかしその後、死刑囚となった須藤からまだ告白していない3件の余罪があると聞かされた藤井(山田孝之)が事件のことを調べていくと、須藤の証言通りの事実が浮かび上がってきて……となる頃には、話に引きつけられ始めました。

そこから7年前から始まる全ての事件の概要が語られ始め、そこで再び鉈による人体切断とか見せられてガッツリトラウマになりそうになりつつ、最終的には冒頭3件の殺人事件はどうして起こったのか?、というのがわかる頃には、この作品はすごく伏線が上手いんだな、と思うようになっていました。
冒頭のシーンを見たときは、須藤の残虐性を見せるためだけの殺人かと思っていたら、須藤には須藤なりの理由があって殺人事件を起こしているんだ、というのがわかったので。

この映画は山田孝之さんが主演ですが、ピエール瀧さんと事件の首謀者・木村を演じたリリー・フランキーさんも準主役みたいな感じで、むしろ出演時間からするとピエール瀧さんが主演でもおかしくない勢いで、確かに山田孝之さんの演技も上手いけど(セリフのないシーンの表情とか上手いなぁ、と感じました)、ピエール瀧さんがそれを超えてすごかったな、と感じました。

須藤というキャラは、気に入らないことがあるとすぐ「ぶっ込んでやるからな」を合言葉に人を殺してしまうほど短気で、でも気に入った相手のために「俺がぶっ込んでやるよ」を合言葉に殺人などを請け負うほど情に脆くて、二面性はあるけどそれは多重人格ではなく確かな1人の人の性格なんだというのがわかります。
人を殺した翌日に自宅で線香をあげたり、騙されて殺してしまった舎弟を思って内縁の妻関係だった女性に舎弟の命日に墓参りをするように頼んだり、とただの悪人ではないです。
でも、殺人そのものは命令されたからやったとかはなくて、本当に自ら進んで手を下していて、舎弟にはサポートをさせるだけな感じ。スタンガンを持って来させるけど使うのは自分だし、放火のときに部下に灯油をまかせるけど火を付けるのは自分とか。
死刑囚となってからは、キリスト教に入信して懺悔を繰り返したり、ペン習字を習って短歌を詠んだり、ある種穏やかな人になっていて、人間のいろんな面を上手く演じていたなぁ、と。

リリー・フランキーさんは前述のインタビューで、
「どんな悪人でも365日24時間悪い人というわけではなく、人を殺した次の日にコンビニでおつりを募金することもあると思う。」
ということを言っていて、確かに木村はいろんな事件の首謀者で笑いながらリンチしつつ人を殺してしまっているけど、娘は割とまっとうに成長していて、娘の前ではよき父だったんだろうなぁ、というのが見えます。

また、パンフレットではピエール瀧さんが、劇中でのリンチとかに最初は抵抗があったけど、やっているうちに感覚がマヒしていって次第にエスカレートしていく。イジメっていうのもそういうことなんじゃないかな、ということを語っていて、確かになぁ、と思うところもあり。

いい意味でも悪い意味でも心に刻まれる作品でした。
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